女性なら誰もが憧れる「京友禅」 元禄時代に京都の扇面絵師の宮崎友禅斎が考案したと言われています。絵画のような手書きのスタイルは、今も昔も人々を魅了してやみません。優美な美しさが人気の京友禅ですが、その京友禅を集めた「京友禅競技大会」があります。そこでの数々の受賞振袖・・・画像と共にお知らせしましょう。京友禅の美しさを堪能して下さい。
1.京友禅競技大会って何?
京友禅協同組合連同会が毎年3月に主催する「京友禅競技大会」、京都でも最大規模を誇る京友禅の展示会です。振袖は勿論、留袖や訪問着、一つ身と様々な京友禅の着物が一堂に集められます。京都でしかできないその規模は圧巻!ただし、一般公開は1日だけの人気の展示会が、京友禅競技大会です。
2.審査のポイントは?
京友禅の工程はすべて分業制で、その数は加飾も入れると20種類以上もあります。また、柄も雅な御所車や檜扇、四季の花々などの模様に、刺繍や金箔・銀箔を施したり、さらに絞りを作ったりして華やかにするのが京友禅の特徴です。 審査のポイントは、京友禅の古典技術を守りつつ、どの様に現代的な新しさをどう作っているか。毎回素晴らしい作品が発表されています。
3.第65回.京友禅競技大会受賞の振袖
優秀賞受賞柄です。黒地に波と鶴が一面に広がった振袖は、金箔や銀箔が艶やかで、存在感が際立っていて圧倒されます。一枚の絵画のような雰囲気ですが、色味は少ないのでコーディネイト次第で雰囲気も大きく変わる、個性的な逸品です。
同じく、優秀賞受賞柄の振袖。ピーコックブルーと白のグラデーションが美しく、華やかです。ブルーの補色であるオレンジ系の花々は鮮やかでありながら、黒の花もポイントポイントに入っていて、洗練された雰囲気にまとめています。
近畿経済産業局長受賞柄です。少しクラシックな雰囲気のある花の文様柄が、落ち着いた青にピッタリ。何といっても清楚で可愛らしいイメージが漂う振袖に仕上がっています。お嬢様だけでなく、ご家族にも指示される人気の作品でしょう。
琳派400年記念特別賞受賞柄。明るいあさぎ色が美しく、四季折々の花が咲き誇る華やかな一枚は、ついつい見とれてしまう振袖です。裾や袖下の金箔の流水模様と紫地が、全体を高貴な雰囲気にして品格アップさせています。
4.第66回.京友禅競技大会受賞の振袖
京都府中小企業団体中央会長賞受賞柄の振袖です。群青色は、日本人に似合う色のひとつ。その群青色に華やかな花々が咲き乱れる上品な仕上がりとなっています。特に裾模様にある大きな牡丹の花々が艶やか。晴れの日にふさわしい、そんな魅力的な品です。
5.第67回.京友禅競技大会受賞の振袖
優秀賞受賞柄の振袖です。若菜色をベースに全体をグリーンのトーンで統一している、フレッシュさ溢れる正当派振袖です。アクセントとなる大小の菊柄が裾まわりにあることで、小顔・足長効果も期待できることでしょう。
まとめ
京都で作られる「京友禅」、金沢の「加賀友禅」そして東京の「江戸友禅」が有名ですが、その中でも華やかさで定評のある「京友禅」は、昔と変わらない手法で現代に伝えられています。毎回300枚近くの京友禅作品が集まる「京友禅競技大会」は、見どころ満載。実は大会での受賞作品を購入する呉服店もあります。つまり、受賞作品を実際に見て着ることができるかも・・・チャンスがあれば、一度会場に足を運んで見て下さい。華やかさに圧倒されるでしょう。