振袖を着て1日過ごすとなると、トイレの行き方や草履で足が痛くなったときの対処法などが気になる人もいることでしょう。そこで、成人式当日を安心して迎えられるよう、振袖姿で1日過ごすときの豆知識をご紹介します。
1.トイレの行き方
振袖でトイレで行くときのポイントは2つあります。
- できるだけ余裕を持っていく 振袖でトイレは面倒くさそうと思って我慢するのは体に悪いです。さらに、ギリギリまで我慢しているとトイレの中で裾をきちんとたくしあげる余裕がなくなるので、NG。トイレには余裕をもっていきましょう。
- なるべく洋式を使う 洋式トイレで座って用をたすほうが楽です。洋式と和式があれば、洋式を選ぶようにしてください。 トイレに入ったら、裾や袖を汚さないよう、以下の手順で用を足します。
- 袖を重ねて、帯締めもしくは帯の間に挟み込む
- 上前、下前、長襦袢、裾よけの順に持ち上げる
- 用を足す
- 持ち上げたときと逆の順番で裾をおろし、整える。
コツは、裾を持ち上げるときに落ち着いてまっすぐ持ち上げること。左右に広げるようにして持ち上げると、着崩れの原因になります。
振袖を購入する人も、レンタルする人も、まずはお気に入りの振袖を見つけよう♪
裾を下ろすときも落ちついておろし、着崩れのないように気をつけてくださいね。 また、洗濯バサミや着付け用の着物クリップをいくつか持っておくと、袖や裾が落ちてこないように固定しやすくなるので便利です。
1日中振袖で過ごすときには、バッグにいくつか入れておくと安心ですよ。
2.車の乗り方
振袖でタクシーに乗るときに気をつけたいのは、やはり長い袖。乗り降りのときに体の下にしてしまわないよう、気をつける必要があります。 振袖で車に乗るときには、次のような手順で乗り込みます。
- バッグは先に車の座席に置いておく
- 左右の袖をそろえ、すくい上げるようにして左腕にかける
- 右手で裾を少し上げて、車のシートに横向きに浅く座る
- 前かがみになって頭を下げ、頭を車の中に入れる
- ぐるっと体を回転させて正面を向き、車の中に入る 降りるときはこの逆です。 ぐるっと体を回転させて横を向いてから降りてください。 シートにもたれると帯がつぶれます。車内では、なるべく浅く腰掛けるようにしてください。
車で長時間移動することがあらかじめわかっているなら、着付けのときにそれを伝え、つぶれにくい結び方にするようお願いしておくといいですよ。 車から降りたら、裾が上がっていないかなど簡単にチェックするようにしてくださいね。
3.草履が痛い時
草履が痛いときは、まず、草履の履き方をチェック。足の指の股が擦れていたいときは、深く履きすぎです。 草履は、足の指で鼻緒を軽く挟んで履きます。足の指の股が痛いときは、草履を浅めに、軽く引っ掛けるようにして履いてみてください。
軽く引っ掛けるだけでは脱げてしまいそうと思ったら、指先を軽く丸めるよう意識するといいですよ。 とりあえずの応急処置は、指の股に化粧用のコットンを挟むこと。コットンがクッションになるため、痛みが少しは和らぎます。
また、鼻緒が全体的にきつくて足の甲が痛い場合は、鼻緒を緩めます。椅子に座って、鼻緒と草履台の間に指を入れ、ゆっくり上に引っ張ります。引っ張りすぎるとゆるくなりすぎるので、少しずつゆるめるようにしてください。
4.食事の時の注意点
食事をするときに一番気をつけたいことが、振袖や帯を汚さないようにすること。大判のハンカチを1枚用意しておき、食事のときはそれを広げて襟に挟んでおくと安心です。 椅子に座る場合は、袖はひざの上に乗せるようにしましょう。
そのまま垂らしていると、袖が床についてしまうため、汚れやすくなります。 また、テーブルの上にあるものを取るときには、必ず袖のたもとをもう片方の手でおさえるようにしましょう。
振袖の袖は長いため、そのまま手を伸ばすとテーブルの上の食器などをひっかけてしまう可能性があります。 ものを食べるときには、背中を丸めないように注意して、やや前傾姿勢で食べると食べこぼしが振袖に落ちにくいですよ。
まとめ
成人式の当日、振袖を着ていても困らないような豆知識をいくつかご紹介しました。1日中振袖を着て過ごすのは大変そうに思えるかもしれません。
しかし、今回ご紹介したようなちょっとしたコツを知っておけば、予想以上に快適に過ごせます。きれいな振袖で、思い出に残る成人式の1日を過ごしてくださいね。