年頃の女子のとしては、お母さんの気持ちを汲んでお下がりの振袖を着たい、でも新作の振袖を着ていきたいし、という2つの気持ちの間で揺れ動くのではないでしょうか。お母さんの振袖にも沢山メリットがありますが、イマドキ女子に意外と知られていないのはその高級感。お母さんの振袖は、もしかすると、あの通販サイトのものよりもずっと値打ちがあるかもしれません。
目次
1. お母さんの時代の振袖は実は高級品
では、どういう点でお母さんの振袖が実は高級品であるといえるのでしょうか?具体的にお話していきましょう。
①印刷ではなく手作業
安物以外での振袖生地は本来、手作業により作られたものです。手作業で染めていて、最も高級なものでは一点一点手書きで染めているのです。(例、手書き友禅など)発注から半年かかるものもあり、いわば高級振袖は職人さんによる一つの作品。また、絞りや刺繍といった凝った技法を使った振袖も、お母さん世代の振袖の特徴です。
②素材の品質が確か
高級振袖には糸がたくさん使われています。お母さんの振袖を借りられるなら、一度両手で持ってみて下さい。ズッシリとした重みを感じることでしょう。それが高級振袖の証(あかし)です。
また、利用されている糸も正絹が使われています。正絹はしょうけんと読み、絹100%の糸を指します。1つの繭から引き出した真っ直ぐに長い糸が使用されています。正絹ではない場合、複数の端切れた糸をより合わせて糸が作られているため、太さや長さがばらばらです。正絹の振袖では、統一感が織りなす美しさを楽しめます。
2.今の振袖の品質はどうなの?
①通販の振袖は廉価版が多い
廉価版とは、ある商品の普及を目的として必要最小限の機能を搭載した商品のことです。少し難しい言い回しになりましたが、廉価版はあくまでコピー商品というわけでも偽物というわけでもありません。
以前、ロベルタ ディ カメリーノというバッグのブランドで、だまし絵のバッグが大変流行しました。ポケットやチャームが実際にはなくプリントされていて、遠目から見ると違ったバッグに見えるという商品です。振袖の廉価版もそれに近く、遠目でみる分には高級品の振袖に見えるような精度のものも販売されています。
廉価版の振袖は楽天市場やアマゾンなどのネット通販で販売されていますが、その中には「え?振袖なのにこの値段?!」と驚く価格のものも見つけられます。
その多くは廉価版の振袖です。廉価版の振袖には、以下の特徴があります。
- 素材はポリエステル
- プリントされた生地
- 柄が単一
- 絞りではなく絞り風
- 仕立て済(採寸しない)
②素材が正絹ではなくポリエステルもある
安い振袖のことを「ペラペラの振袖」と呼ぶ人がいます。それは何故かと言うと、振袖の重さによるようです。一見して「ペラペラ」と感じる振袖を、実際に振袖売り場で持ってみましょう。きっと洋服のような軽さを感じることでしょう。
それは何故かというと、1つの振袖に使われている糸の分量が少ないからです。さらに、最も安価な振袖であれば糸が絹ではなくポリエステルが使用されています。
③手作業ではなくプリントものもある
今売られている振袖で安価なものは、洋服のように生地に印刷(プリント)されているものが多く見受けられます。プリントの振袖だからこそ大量生産が可能であり、価格が安いのもこのためです。
安い振袖では最初からボコボコの生地を使って絞り風にみせるなど、時間と手間を省いています。
3.廉価版の振袖のメリットVSお母さんの振袖のメリット
では安い振袖が悪く、高級な振袖が良いのでしょうか?いいえ、決してそうではありません。安い振袖にも、高級な振袖にもそれぞれメリットがあります。
①廉価版~安い!手入れがラク
正絹の振袖は陰干しをして桐の箱で保管するというのが理想的です。しかし、ポリエステルの振袖にはそれが必要ありません。他の洋服同様、プラスチックの衣装ケースの中でも保管はできます。
②お母さんの振袖~格調が高い!一目で良い振袖だとわかる
お母さんの振袖のような高級品は、近くで見るとその格調高さがすぐに伝わります。振袖を見るのは、あなたの友達だけではありません。行き帰りの電車で多くの人の視線を感じることでしょう。
お母さんの振袖の良さを一番知っているのは、お母さん世代やそれ以上の世代です。「良い振袖を着てるわね」と知らない人から声をかけられる可能性が高いのは、もしかするとお母さんの振袖の方かもしれません。
まとめ
お母さんの振袖は現在ネット通販されている振袖よりも、時間も手間もかけられた品が多いのです。そのため、お母さんとしても「私だけでなく娘にも着て欲しい」という気持ちが強いのかもしれませんね。
振袖の一蔵では、お母さんの振袖のお持ち込み大歓迎です!是非、以下のページもあわせてご覧ください。