振袖を着た後は、きちんと汚れをチェックして畳んで保管しなければなりません。正しく手入れして、保管しておくことが着物を長持ちさせるためには必要です。汚れのチェックポイントと上手な保管方法についてご紹介します。
目次
1.まずは汚れがついていないかココをチェック
①衿
肌に直接触れる衿をまずチェックします。目に見える汚れが付いていない場合でも、汗などの汚れがついていることが多く、時間が経つと変色するケースがあります。特に、半襟は毎回洗うことをおすすめします。
②袖底
振袖は袖が長いので、気がつかないうちに引きずって汚してしまっている場合があります。
振袖を購入する人も、レンタルする人も、まずはお気に入りの振袖を見つけよう♪
③裾
慣れない着物を着ると、裾をずってしまうことがあります。ドロなどが付いていないか、しっかり調べてましょう。
2.振袖をクリーニングに出す場合
①汚れている場合は専門店に任せよう
振袖に汚れがついていることが分かったら、自分で落とそうとせずに専門店に任せることをおすすめします。振袖はとてもデリケートな着物です。汚れをむやみに自分で落とそうとすると、布地を傷める場合がありますから、着物専門店に任せたほうが安心です。ただし、自分で汚れをチェックし、どこにどんな汚れがついているのか正しく伝えることが大切です。
②半衿はつけたままでいいか確認
半衿は外すことができ、半衿だけ別料金で洗浄してもらうのが一般的です。ですから、半衿を外して持参したほうがよいクリーニング店もあります。つけたまま出して、店鋪で外してくれるところもあるので、事前に確認しておきましょう。
③長襦袢もすぐ着ないのならば一緒に出す
肌に触れる長襦袢は、着物以上に汚れているものです。汚れを放置すると黄ばみやシミの原因になりますから、今後すぐ着る機会がないなら、振袖と一緒にクリーニングに出しておくことをおすすめします。 振袖のクリーニングについて詳しく知りたい人は、こちらの記事も参考にしてみてください。 クリーニングに出したらいくら?保管方法は?
3.振袖の保管方法
①振袖の簡単なたたみ方
まず、振袖を脱いだらすぐにたたまず、2~3時間程度つるして湿気を取り除きます。たたむときは、縫い目に合わせてたたむとシワにならずきれいにたたむことができます。刺繍や金彩がある振袖は、その部分に和紙をはさみながらたたみ、刺繍や金彩が傷まないようにします。
たたみ方は、まず、自分の前に着物を右側を手前にして起きます。肩山を左にし、下前のおくみを自分の方へ縫い目に沿って折り返します。その上に上前の衿とおくみを重ねます。下前を手前に折り、下前の脇の縫い目に上前の縫い目を合わせます。左袖を左前に折り返します。裾を肩のほうへ半分に折り返します。右袖を下に折り入れ、最後に丈を三つ折りにします。これでシワになりにくいたたみ方が完成です。
②振袖の保管場所
振袖をたたんだら「たとう紙」に包んで保管しておきましょう。たとう紙を一枚はさむことで、他の着物と擦れて傷むのを防ぐことができます。また、紫外線や蛍光灯の灯りで焼けてしまわないよう、衣装箱に入れるかタンスに入れて保管します。湿気は下のほうに溜まりやすいので、着物はなるべく上段に収納するようにします。 タンスは桐箪笥がおすすめです。
桐は虫がつきにくくて燃えにくく、湿度調節もしてくれるので、着物の保管には最適な素材です。クローゼットで保管する場合は、引き出しや扉を開けて風通しをよくしておくことが重要です。また、引き出しの中で重ねてしまうと湿気がこもりやすいので、一つの引き出しに何枚もしまいこまないことも大事です。
③振袖の保管の注意点
着物には湿気が禁物です。湿気があるところに保管してしまうと、せっかくの着物にカビが生えてしまいます。収納するなら、湿気がこもりにくい高い場所に保管します。また、年に1、2回は虫干しするよう心がけてください、晴れの日が3日以上続く日を選んで、収納場所から振袖を出し、陰干しします。
まとめ
正しい保管方法を知っておけば、美しい振袖を長持ちさせ、長く楽しむことができます。保管のポイントは、汚れをきちんと落とし、湿気が少ない環境で保管することです。正しい手入れと保管で、素晴らしい着物を長く楽しめるようにしましょう。