この夏は自分で浴衣を着て出かけたいと思っている人も多いことでしょう。素敵な浴衣を自分で着付けて出かけられたら、とてもカッコいいですね。着物よりも浴衣のほうが簡単に着ることができます。その方法を画像つきでご紹介します。
1.浴衣って一人で着られるものなの?
洋服のお店でも販売されるようになってきた浴衣。「浴衣といっても着物だし、着方が難しそう…」と思っている人もいるかもしれません。でも、安心してください。浴衣は思っているよりずっと簡単に着ることができます。
いったんマスターしてしまえば、毎年自分で着て出かけることも可能です。自分で着られるようになれば、出先で浴衣が乱れてしまったときでも、慌てずに直すことができます。浴衣を着るなら、着付けをぜひマスターしておきましょう。
2.浴衣の着付けに必要なものは?何があれば着られる?
浴衣の着付けに必要なものは、着物の場合と基本的には同じです。肌襦袢と浴衣、帯、小物類などです。肌襦袢には夏用と冬用があるので、注意しましょう。振袖を着るときの肌襦袢では、浴衣に合わせると暑いです。夏用は汗がこもらないように通気性があり、メッシュ素材のものもあります。
肌襦袢は汗取りというだけでなく、美しく着付けるためにも必要なものです。市販されているキャミソールなどで代用することもできますが、和装では襟ぐりが大きく開いていないと、浴衣から下着がのぞいてしまいます。浴衣を着るなら、夏用の肌襦袢を一枚持っておくと重宝します。
浴衣に合わせる帯は、半幅帯や兵児帯などが一般的です。あまりボリュームが出ない結び方に向いています。浴衣を購入するときは、下駄もお忘れなく。浴衣用の下駄はデザイン豊富なので、浴衣に合うものをじっくり選びましょう。
和装は、着物の格に合わせたトータルコーディネートが必要です。着物に合わせる履物には、草履と下駄があり、草履は振袖や留袖など礼装の着物に合わせる履物です。よりカジュアルな着物である浴衣には下駄を合わせます。
足袋ではなく裸足で履く履物で、鼻緒がすげてある点は同じですが、素材と底が違います。下駄は、多くが木製で、2本の歯がついているのが特徴です。
3.これがあれば便利!浴衣の着付けを便利にしてくれるグッズ
浴衣の着付けをよりきれいに行うために、あると便利なグッズを3つご紹介しましょう。 「コーリンベルト」は、腰紐よりもしっかり着物を整えてくれる便利グッズです。ゴムバンドの両端にはさんで留めるクリップがついています。
浴衣の衿をきちんと揃えたら、身八つ口からコーリンベルトの片方を差し込み、クリップで衿を留めます。再び、身八つ口からコーリンベルトを出し、背中にぐるりと回して合わせ衿にもう一方のクリップを留めます。腰紐よりも伸縮性があるので、着崩れを防ぐことができます。
「前板」は、帯を締めるときに入れる板のことです。帯がピシッと締められるよう、帯と帯の間にこの板を入れます。帯を締め上げたあとに入れるタイプと、2巻き目をするときに入れるタイプと2種類あります。 帯を締める前の「伊達締め」は、紐ではなくマジックテープになっているものがあります。紐タイプよりもしっかり締めてくれるので、ズレ防止に役立ちます。
4.【画像】浴衣の着付け方
浴衣は、次のような手順で着ます。
1.浴衣を背から羽織ります。
2.衿先を体の前で揃えて持ち、背縫いが体の真ん中にくるようにします。
3.片方の手で衿先を、もう片方の手で背縫いを持ち上げ、裾の位置を決めます。
4.左右の手で衿先を持ち、裾先を少し持ち上げながら下前を左脇へ運び、続いて上前を右脇へ重ねます。
5.その位置で腰紐を結びます。腰へ紐を渡したら、体の前できつめに結びます。紐の余りは脇へ流して腰紐にはさんでおきましょう。
6.前後のおはしょりを整えます。合わせて衣紋の開き加減も調節します。
7.コーリンベルトを装着します。
8.おはしょりをきれいに整えて、伊達締めを締めます。
9.帯を締めます。
まとめ
一見難しそうな浴衣の着付けですが、意外と簡単だと思われたのではないでしょうか。コツさえ掴めば、自分でもサッと着られるようになります。ぜひマスターして、今年は自分の着付けで浴衣デビューしてみてはいかがでしょうか。