振袖を訪問着にしても変じゃない?実際に振袖リメイクした事例

「振袖は独身の間しか着られないからもったいない」という言葉を時々聞きます。確かに、振袖は未婚女性の正装。結婚してしまえばもう着る機会はありません。ですが、袖丈を短く直すことによって既婚女性のおしゃれ着・訪問着にリメイクすれば、結婚してからもずっと着ることができるのです。

1.振袖と訪問着の違いとは?

振袖は未婚の女性が着る第一礼装で、袖の長さが訪問着よりも長いです。また、若い女性の前途を祝って松竹梅(苦労があっても枯れない)や鶴(長寿)など独特の柄をもつものが多く、全体的に派手なイメージです。

これに対し、訪問着は上記のように女性がカジュアルからフォーマルまで長くきることができる着物です。振袖を訪問着に?!と驚く方もいらっしゃいますが、振袖の柄によっては十分訪問着にリメイクすることも可能です。振袖は、母から娘に、娘から孫娘に受け継いでいくもの。そのようなイメージを持っている人もいるかもしれません。しかし中には、1枚の振袖をリメイクしてずっと着続けている人もいます。

着物は洋服と違い、直線裁ちしたパーツを縫い合わせて作ります。そのため、解いて仕立て直すことも比較的簡単。昔の人たちはこの着物の長所を活かし、1枚の着物をリメイクしながら大切に着続けました。

2.振袖を訪問着に仕立て直しの料金とは

振袖を袖をカットし、訪問着として長く着ることが可能です。但し、仕立て直しの料金の相場は35,000円~40,000円前後と高額です。振袖についている胴裏(どううら)という裏地の部分もすべてほどくため、その分工賃がかかってしまうからです。

但し、非常に気に入っていて大切な振袖の場合は、この金額で訪問着は買えませんので、検討してもよいと思います。

 

 

3.振袖をもっと活用させよう

成人式のために振袖を買っても、その後ほとんど着る機会がないという人は少なくありません。振袖は決して安いものではありませんので、せっかく購入したものですから、積極的に活用することをおすすめします。 振袖の活用方法としては、以下のようなシーンが考えられます。

  • 【結婚式】に招かれたときなどに着る 振袖は、結婚式などの華やかな場の装いとしては最適。結婚式などの式典に出席する際にはぜひ積極的に着るといいでしょう。
  • 【卒業式】に着る 卒業式の服装として人気の袴スタイル。本来袴には袖の短い小袖を合わせるのですが、せっかく華やかな振袖を持っているのだからと振袖と合わせて着る人が増えています。

 

振袖を購入する人も、レンタルする人も、まずはお気に入りの振袖を見つけよう♪

可愛すぎる!人気モデルのイチオシ振袖コレクションはこちら!

お気に入りの振袖がきっと見つかります!モデル満載の振袖カタログを取り寄せよう♪

3.振袖の袖を切って仕立て直す方法

振袖と訪問着の最大の違いは袖丈(袖の長さ)です。 成人式などで誂える振袖の袖の長さはだいたい3尺~3尺三寸(114~125cm前後)。一方訪問着は、だいたい1尺3~4寸(49~53cm前後)。身長の違いによって若干の違いは出てくると思いますが、ほぼこの間の数字に収まります。つまり、振袖を訪問着に作り直すには、袖を半分以下の長さにしなければいけません。 振袖の袖を作り直す場合には、まず、買った店に相談してください。店の中には直接リメイクを受けているところがあります。また、リメイクを受けていなくても、信頼できる仕立直し屋を紹介してもらえることがあります。

 

また、仕立て直す場合には、仕立直し屋とまずしっかり相談し、その説明を受けてください。振袖の柄によっては、袖丈を短くリメイクすると全体の柄のバランスがおかしくなってしまうものもあります。また、訪問着としては華やかすぎる柄のものもあります。 特に気をつけたいのは、絵羽模様といって、背中・肩・胸・袖などにかけてひとつづきになっている模様の振袖です。

絵羽模様の振袖は袖を短くすると、着物全体の柄のバランスがおかしくなってしまうため、訪問着へのリメイクには向いていません。 手持ちの振袖をリメイクしても大丈夫か、訪問着に直したらどんな雰囲気のものになるかなどをしっかりイメージしてからリメイクの依頼をするといいでしょう。

4.リメイクでよみがえった!体験者の声

hurisode_kimono_remake

振袖を訪問着にリメイクしようと考えるタイミングは、結婚するときとはかぎりません。結婚するときには、「将来娘が生まれたらその子に受け継がせよう」と考える方も多いからです。リメイクをしようと考えるタイミングとしてよくあげられるのが、娘に恵まれなかったとき。受け継がせたい相手がいないなら、リメイクして自分で着ようと考える人が多いようです。

「両親に買ってもらった記念の振袖を訪問着にリメイクしました。袖を短くし、色ももう少し落ち着いた色味に染め直してもらったので、これからもずっと着ることができます」

「息子しか生まれなかったので、振袖を訪問着にリメイクすることに。仕立て直し屋さんに相談したところ、将来女の子の孫が生まれるかもしれないからとまた振袖に戻せる袖無双仕立てを教えていただいたので、その方法でお願いしました。息子たちの成長の節目節目に着た訪問着を将来孫に渡せることができればいいなと思っています」

自分に合ったリメイクで振袖を訪問着にして、着物をいつまでも大切に着続けたいものですね。

まとめ

振袖は訪問着にリメイクすることで、いつまでも着ることができます。しかし、振袖のデザインによっては訪問着にリメイクしにくいことも。そのまま大切に保管して将来子どもや孫に受け継がせるか、それともリメイクして自分で着続けるか。振袖を購入した店や信頼できる仕立て直し屋などと相談して、納得いく振袖の活用法を見つけてください。