成人式後の振袖の正しいお手入れ方法や長期保管のコツを紹介

成人式で着た振袖はどのようにお手入ればいいのか、気になる方も多いのではないでしょうか。
洋服と違って着物は洗濯機で洗うことはできませんし、普段のクリーニングに出していいものなのか。
また、しばらく着る予定がない場合はどのように保管しておくべきなのかも悩むところでしょう。
今回は振袖を着たあとの正しいお手入れ方法と長期保管のコツについてご紹介します。

1.振袖を着たあとは見た目が汚れていなくてもお手入れ必須

成人式が行われる日が晴天であっても、数時間しか着ていなかったとしても、振袖は必ずお手入れをしてください
見た目が汚れていないから大丈夫、ということはありません。
なぜなら、一度着た振袖や長襦袢、帯などは必ず汗・皮脂、外気の汚れなどに触れているため時間が経つとシミやカビの原因になるからです。
正しいお手入れと注意点をご紹介します。

1-1.成人式後はハンガーにかけて湿気飛ばし

成人式が終わって振袖を脱いだら、直射日光が当たらない、風通しの良い場所で振袖と長襦袢、帯をハンガーにかけて湿気を飛ばしましょう。
室内でも必ず日の当たらない場所に干し、障子越しの日差しも避けてください
ハンガーは振袖には着物用を使ってください。最低でも2時間以上、1〜2日はかけておきます。
ただし、1週間以上干しておくと、生地のたるみや色やけの原因になるので注意が必要です。
帯揚げ・帯締め・重ね衿なども一緒に干しておくのがおすすめです。

1-2.振袖と長襦袢の衿・袖・裾の汚れをチェックする

襦袢を吊るす
振袖と長襦袢の汚れチェックは特に衿・袖・裾を重点的におこないます。
襟はファンデーションや皮脂・汗などの汚れがつきやすく、階段の上り下りや車の乗り降りなどで袖底が汚れている可能性が高いでしょう。
成人式の季節は寒く汗はかかないと思われがちですが、意外と着物が汗を吸収していて、後で汗染みができてしまったというケースも少なくありません。
例え目で見て汚れが見つからなかったとしても、長期間着る予定がない場合は専門店でのクリーニングをおすすめします。

1-3.振袖のクリーニングは専門店に依頼する

結婚式や卒業式など、成人式のあと3ヵ月〜半年以内に振袖を再び着る機会がない場合は、早めに専門店でのクリーニングをおすすめします。
時間が経つと、汚れが変色するなどして料金が割増になることもあるため、早めにお手入れしましょう。
特にクリーニングが必要なのは次のようなケースです。

  • 雨や雪に濡れた場合
  • 汗をかいていた場合
  • 振袖や長襦袢に汚れが見つかった場合
  • 振袖を着る予定がしばらくない場合

数カ月以内に振袖を着る場合で特にひどい汚れが見つからなければ、とりあえずハンガーに干すだけで、次に着た後にクリーニングに出しても問題ないでしょう。
振袖を購入した際に、クリーニングの無料券がついているケースもあります。まずは購入した店舗に確認してみましょう。

2.振袖を長期保管する際の注意点

成人式後の振袖の正しいお手入れ方法や長期保管のコツを紹介
クリーニングから戻ってきた振袖を保管する場合も、注意すべき点がいくつかあります。

2-1.たとう紙に汚れ・カビがないか確認する

たとう紙は振袖が入っていた紐で結ぶ包み紙ですが、そのたとう紙に汚れやカビがないか確認しましょう。クリーニングに出した場合は、新しいたとう紙に入ってくるケースがほとんどです。

2-2.1年に1度は換気も兼ねて状態確認

きれいなたとう紙に包んだ状態で振袖をタンスにしまっても、時間が経てば湿気によってシミやカビが発生するケースもあります
1年に1回は換気も兼ねてタンスを開いてたとう紙の状態を確認しましょう。

2-3.長期保管専用袋シルクパックもおすすめ

長期保管に適した専用袋「シルクパック」に入れて振袖を保管するのもおすすめです。
袋内の酸素を取り除き、安全な不活性ガスを注入することで酸化によるシミ・カビ、生地の劣化を防いでくれます。
金銀箔のついた振袖などの変色防止、市販の防虫剤や防カビ剤、虫干しなどが不要なのもおすすめポイントです。

3.振袖を着たあとは必ず汚れチェック&お手入れを

成人式で振袖を着た後は外気の汚れや汗・皮脂などがついている可能性が高く、クリーニングをおすすめします。
まずは脱いですぐに着物ハンガーにかけて湿気を飛ばしましょう。日が当たらない場所に1〜2日干しておきましょう。
クリーニングは、振袖を購入した際に初回無料券などがついている場合もあるため、まずは購入した店舗に確認してみてください。
振袖を保管する際は、きれいな状態のたとう紙や、長期保管用のシルクパックを使うのがおすすめです。