もちろんその値段には理由があって、安いものは安っぽく見えるものですし、高いものは上質なものになります。
今回は安っぽい振袖と高い振袖の違いについて解説します。
目次
1.振袖の値段は生地代・加工代・デザイン代・流通コストなどで決められる
振袖の値段は生地代・生地加工代・デザイン代・流通コストや手数料などから決められるのが一般的です。
1-1.振袖の代金の大部分は生地のコスト
振袖にはたくさんの生地が使用されています。最高級は正絹(絹100%)ですが、安っぽい振袖にはポリエステルが使用されています。生地だけの値段で10倍近く差があり、見た目も並べてみれば一目瞭然です。
ただし、ポリエステル100%でも光沢があるものは「シルク」と呼ばれているため注意が必要です。
1-2.お仕立ての有無による違い
振袖は着る人に合うように仕立てられた「お仕立てもの」と、既成のサイズで作られたものがあります。
既成サイズの振袖ではジャストフィットしにくいため、安っぽく見える可能性が高くなります。
1-3.刺繍や絞り、手描きなどのデザインによる違い
高い振袖は刺繍も手作業のものだったり、絞りや手描き、金箔など熟練職人の手間がかかっています。
たとえば、染め方では手描き染め・型染め・インクジェットプリントの順で高くなっています。
安っぽい振袖は、機械染めのプリントらしい風合いのものがほとんどです。
1-4.流通コストは販売手数料なども値段に含まれる
振袖は染元・織元などの製造元にメーカー、問屋、小売店・呉服店など流通にかかるコストも価格に上乗せされています。
また、振袖は売れ残りの返品ができないため、販売店では販売価格に手数料も上乗せしているケースも珍しくありません。
2.安っぽい振袖は成人式当日に恥ずかしい思いをすることも
成人式当日には新成人となる女性のほとんどが振袖姿といっても過言ではないでしょう。
安っぽい振袖は生地もデザインも高級なものとは全く違うため、一緒に並べればその違いは一目瞭然です。
安っぽい振袖でもほかに振袖姿がなければ、それなりに美しい装いに見えるでしょう。しかし、すぐ隣に正絹の手描き染めの振袖が並べば安っぽさが際立ってしまい、恥ずかしい思いをするかもしれません。
2-1.安っぽい振袖を選ばないために押さえておきたいポイント
安っぽい振袖でも、着物をよく知らない人から見ればわからないことも多いでしょう。
正絹の振袖と比べればなんとなく違いはわかるかもしれませんが、安っぽい振袖だけしか置いてない場合は見極められない可能性もあります。
そのようなときでも、次のポイントを押さえておけば安心です。
- 生地の材質をたずねるときは「シルクですか」ではなく「絹ですか」と聞く
- お仕立て付きかどうか確認する
- 染めや絞りなどデザインについて聞く(プリントものは避ける)
- 店は何軒か見る
2-2.安っぽい振袖ではなく上質な振袖をお得に手に入れるには
もちろん、成人式のためだけに高価な振袖を用意するのはためらわれるケースもあるでしょう。
コストを抑えた振袖は何も安っぽい振袖だけではありません。
流通コストや仕入システムなど業者の努力で上質な振袖はコストを抑えて提供しているケースもあります。
また、購入ではなくレンタルする手もあります。上質な振袖もレンタルなら費用を抑えられますし、成人式の後に自宅で保管する手間もありません。
3.レンタルは早いもの勝ち!見学はお早めに
レンタルの場合、振袖の数は限られています。ましてや人気のデザインは早いもの勝ちです。
見学は早めに行かれることをおすすめします。
最近は18歳の夏から冬ごろまでには決めておくのが一般的となっています。
受験などで忙しい時期でもありますが、スケジュールを確認して見学の予約を入れましょう。
4.安っぽい振袖を選ぶより上質なものを控えめコストで手に入れるのがおすすめ
振袖の値段はピンキリですが、あまりに安っぽい振袖を選ぶと成人式当日にほかのお嬢様の振袖姿と見劣りして恥ずかしい思いをするかもしれません。
安っぽい振袖を選ばないためには、材質は「絹」(シルクはポリエステルでも使うため要注意)、柄はプリントではなく染めたものかどうかなどを確認することをおすすめします。
また、上質な振袖をレンタルするという手もあります。よいものは早い者勝ちですから、見学は早めをおすすめします。