振袖のときの下着の選び方は?NGのデザインまで徹底解説

現在は普段着として着物を着る機会があまりなく、日本人でも成人式で着用する振袖が生まれて初めての着物となる場合はめずらしくありません。そのため、着付け用の長襦袢や草履、バッグ、和装小物が必要となることは知っていても、襦袢の中に着用する下着は意外と見落としがちです。そこで今回は、振袖を着るときにどのような下着を選べばよいのか詳しく解説します。

晴れの日の振袖姿を下着の選択で失敗したくない人は、ぜひ参考にしてください。

振袖を着るときも下着は着用できるの?

「振袖を着用する際は普段用の下着は使えない」と耳にしたことがある人もいるでしょう。

振袖に普段の下着を着用できないと言われている理由の一つには、日常的に着物などの和装をしていた時代には、現代のような下着が普及していなかったことが挙げられます。

現代の下着が定着するまでは、和装用の下着として上半身用の肌襦袢と下半身用の裾除けのみを身に付けていました。そのような歴史があることから「着物を着るときは洋装用の下着を身に付ける必要がない」という考え方が今も根強く残っています。

しかし、洋装用の下着が当たり前となった現代において、着物だからと下着を付けない状態で過ごすことは心もとなく感じる人もいるでしょう。そのため、和装用の肌襦袢や裾除けの下には、着物の邪魔をしない作りの下着を身に付けることが一般的になっています。

1-1普段着用している下着はNG

日常的に着用する洋装用の下着と振袖は、あまり相性がよいとは言えません。振袖などの着物を着用する際には、バストを抑えたり腰周りに布を当てたりして体型を補整し、できるだけ体の凹凸をなくす必要があるためです。

もともと洋服の仕立てに合わせて設計されている洋装用の下着は、ボディラインを曲線的・立体的に見せることを優先して作られています。普段着用しているブラジャーやショーツは、ワイヤーやパッドが入っているもの、レースやフリルなどの飾りが付いているものがほとんどです。

そのため、直線的・平面的なボディラインが似合う作りの振袖の中に洋装用の下着を身に付けていると、着付けで痛みを感じたり着崩れしやすくなったりします。

振袖を着るときに適したブラジャー

振袖などの着物を着る際は、ボディラインを曲線的・立体的に見せる洋装用の下着は不向きです。できるだけ体に凹凸がない寸胴体型であり、帯にバストが乗らないことが、美しい着こなしの基本となります。

ここからは、振袖を着るときに適したブラジャーの選び方を紹介します。

2-1.ノンワイヤーまたはスポーツタイプのもの

着物を着る際は、アンダーバスト周辺に布やタオルを足し、胸のラインをなだらかに仕上げることで美しく見せます。そのため、ワイヤーやパッドで形状を固定して立体感を出すブラジャーでは着崩れしやすくなり、振袖を美しく着こなすことはできません。帯の上部分と肋骨の間にブラジャーのワイヤーが挟まることで、圧迫感や痛みを感じることもあります。

ノンワイヤータイプやスポーツタイプのブラジャーであれば、バストの形状やボリュームを布などで簡単に調節できるため、振袖の着こなしを邪魔することはありません。ワイヤーが使われていないことから、振袖を長時間着用していても圧迫感や痛みは生じにくくなります。

ただし、ノンワイヤーやスポーツタイプでも、硬いパッドや厚めのパッドが使用されていることがあります。パッドを抜くか、薄めのパッドのブラジャーを選びましょう。

2-2.飾りのないシンプルなデザインのもの

洋服であれば、ブラジャーに施されたレース・フリル・ビジューといった飾りは、ボリュームアップや見せブラとして活躍します。しかし、しっかりと胸元を合わせて押さえつける振袖では、洋装用の下着に付いた飾りが本来の役割を果たすことはありません。

また、表面に凹凸があるブラジャーは、肩紐がずり落ちてしまった際に、肌襦袢と擦れて横に回りやすくなります。

振袖を着ている最中は着付け直しの機会があまりないことから、できるだけ飾りの付いていないシンプルな生地やデザインのブラジャーを選びましょう。

2-3.振袖の襟元から見えないもの

振袖を着付けるときは、後ろの襟ぐり(衣紋)を大きく広げて襟元をV字にします。

どんなに上質な振袖を身に付けていても、襟元や衣紋からブラジャーが見えてしまっては台無しです。

そのため、襟の隙間から下着が見えないよう、襟足部分が大きく空いているブラジャーを選びましょう。首の後ろにある骨の出た部分から5cm以上開いていれば、振袖から下着がはみ出ることはありません。

振袖を着るときに適したショーツ

ここまで、振袖を着る際に普段使いの下着が向かないこと、振袖にふさわしいブラジャーの選び方を紹介しました。振袖に適したブラジャーの選び方があるように、振袖の下に着るショーツの選び方にも注意点があります。

ここからは、振袖を着るときに適したショーツを紹介します。

3-1.下着のラインが目立たないもの

さまざまな種類のある着物の中でも、特に振袖はキッチリとすぼまっている状態が美しいとされます。そのため、振袖を着付ける際は、しっかりと体に着物を巻きつけて帯で固定し、美しくすぼまったシルエットを作ります。

そうして正しく着付けられた振袖は、タイトスカートを履いているときと同じような状態です。着ているショーツのデザインによっては、下着のラインやフリル・レースの凹凸がはっきりと見えてしまう場合があります。また、立っているときは気にならなくとも、屈んだり座ったりした際に下着のラインが浮き出てくることも少なくありません。

下着のラインが振袖に響かないタイプのショーツを身に付ければ、周りの目を気にする必要はなくなります。振袖を着る際は、ティーバックやボクサーパンツ、シームレスタイプなど、腰周りに縫い目や凹凸が少ないショーツを選びましょう。

3-2.浅履きタイプのもの

ウエスト近くまである深履きタイプのショーツは、お手洗いに行った際に手間取りやすくなります。特に、腰紐に届くほど深さがあるショーツは、お手洗いで着脱するたびに帯をずらすことで振袖が着崩れてしまうため、注意が必要です。

振袖を着る際は、ボクサーパンツやハーフショーツなど股上の深さが腰骨の下あたりの浅履きタイプのショーツを選びましょう。

夏場に振袖を着用する場合に注意すべき3つのポイント

夏場に振袖を着用する場合に注意するポイントは、以下の3つです。

  • 通気性のある夏用の下着を選ぶ
  • 着付け前に汗対策グッズを使用する
  • 夏用の着付け小物を使用する

それぞれのポイントについて詳しくご紹介します。

通気性のある夏用の下着を選ぶ

夏場に振袖を着用するときは、通気性のある夏用の下着を選びましょう。振袖は通常の洋服とは異なり、下着の上から肌襦袢・長襦袢・振袖と枚数を羽織る必要があるからです。通気性のある夏用の下着を着用することで身体の熱がこもらず、快適に過ごせます。

通気性のある下着の素材は、メッシュや綿・シルクなどがあります。ただし敏感肌の場合、肌質に合わない可能性もあるため、自分の肌質に合う素材のものを選びましょう。

また夏用の下着を選ぶときは、なるべく派手な色味を避けるのが無難です。絽や紗などの夏用の生地を使った振袖の場合、下着の色味が透けてしまう可能性があります。白やベージュなど、肌馴染みのいい色味を選びましょう。

着付け前に汗対策グッズを使用する

振袖の着付けを始める前に、汗対策グッズを使用しましょう。着付けを始める前に汗対策グッズを活用することで、振袖に汗がついて汚れるのを防いだり、着付け中の暑さを和らげたりできます。

夏場の脇汗が気になる場合は、脇汗用のパッドがついた下着や、肌襦袢に吸水性のあるパッドを装着するのがおすすめです。また汗が気になる箇所にベビーパウダーをつけることで、汗によるベタつきを抑えられます。

そしてデオドラント機能が備わった、制汗スプレーやミストを使用するのもおすすめです。振袖を着用して汗をかいてしまった際に、気になる汗のニオイを抑えられます。

夏用の着付け小物を使用する

夏場に振袖を着付けるときは、夏用の着付け小物を使用しましょう。とくに帯の部分は熱がこもりやすく、暑さを感じやすくなってしまいます。通気性のある夏用の小物を使うことで熱を逃し、帯部分の暑さを和らげることが可能です。

夏用の着付け小物には、メッシュや麻などの通気性のある素材を使ったものがあります。また、肌襦袢や裾除け・長襦袢の場合、吸水性や通気性など機能性に優れたものや、冷感素材が使用されたものまで種類が豊富です。

なお素材やメーカーによって機能性が異なるため、購入前にしっかりと確認しましょう。

冬場に振袖を着用する場合に注意すべき4つのポイント

冬場に振袖を着用する場合に注意するポイントは、以下の4つです。

  • 肌襦袢の下に着るインナーは襟が広めのものを選ぶ
  • インナーは半袖もしくは七分袖がおすすめ
  • 下半身の冷えが気になる場合は浅履きのスパッツだと着脱しやすい
  • 足元の冷えが気になる場合は和装用タイツやストッキングを選ぶ

それぞれのポイントについて詳しくご紹介します。

肌襦袢の下に着るインナーは襟が広めのものを選ぶ

冬場に肌襦袢の下からインナーを着用するときは、襟が広めに空いているインナーを選びましょう。振袖を着付ける際は後ろの襟部分を大きく広げるため、襟が広く空いていないとインナーが見えてしまうからです。

最近は冬場でも肩を見せるタイプの洋服が増えたことで、インナーが見えないように襟が広くデザインされたものが多く販売されています。インターネットなどで手配する際は、後ろ側の着用写真も確認したうえで購入しましょう。

インナーは半袖もしくは七分袖がおすすめ

肌襦袢の下から着用するインナーの袖丈は、半袖もしくは七分袖の長さを選びましょう。手首くらいまである長袖の場合、腕を伸ばしたときに袖口からインナーが見えてしまう可能性があるからです。

半袖もしくは七分袖の長さであれば、袖口からインナーが見えてしまう心配もありません。綺麗に振袖を着用するために、袖の長さにも注意しつつインナーを手配してください。

下半身の冷えが気になる場合は浅履きのスパッツだと着脱しやすい

冬場で振袖を着用するときに下半身の冷えが気になる場合は、浅履きのスパッツを選びましょう。浅履きタイプであれば、お手洗いの際に着脱しやすいからです。

股上が深いタイプの場合、帯の位置をずらす必要があるため、振袖が着崩れてしまう原因となります。ショーツと同じように、股上が短い浅履きタイプのスパッツを選びましょう。

足元の冷えが気になる場合は和装用タイツやストッキングを選ぶ

下半身から足元までの防寒対策をしたい場合は、和装用のタイツやストッキングを選ぶのがおすすめです。足全体を温かくしてくれるため、足先の冷えも軽減してくれます。

和装用のタイツやストッキングはお手洗いの際に着脱せずに済む股割れタイプや、足袋のように足指が分かれているタイプなどバリエーションが豊富です。機能性などを確認したうえで、自分に合うものを選びましょう。

生理中に振袖を着用する場合に注意すべき3つのポイント

生理中に振袖を着用する場合に注意すべきポイントは、以下の3つです。

  • 夜用や多い日用の生理用品を使用する
  • 吸水性のあるサニタリーショーツを使用する
  • スパッツもしくはペチコートを着用する

それぞれのポイントについて詳しくご紹介します。

夜用や多い日用の生理用品を使用する

生理中に振袖を着用するときは、経血が漏れないように「夜用」や「多い日用」の生理用品を使用しましょう。

成人式や結婚式などの場合、長時間着席しなければならず、自分のタイミングでお手洗いに行けない場合もあります。長時間お手洗いに行けなくても問題ないように、長時間対応できる生理用品で経血の漏れを対策しましょう。

もし経血の量が多い場合は、ナプキンとタンポンの両方使いもおすすめです。タンポンに慣れていない場合は、吸水力に特化した部分用のナプキンを使用するのもよいでしょう。

また、最近では使い捨てできるショーツタイプの生理用品なども発売されています。機能性を確認したうえで、自分が使いやすいものを選びましょう。

吸水性のあるサニタリーショーツを使用する

振袖を着用する当日に生理日が近かったり、被ったりする可能性がある場合は、吸水性のあるサニタリーショーツを使用するのもおすすめです。振袖を着用したあとに生理になってしまっても、経血を吸収してくれるため振袖を汚さずに済みます。

ただし、人によっては、生理になった初日から経血量が多い場合もあります。サニタリーショーツの商品によって吸収量や機能性が異なるため、心配な場合は念のためナプキンと一緒に使用しましょう。

スパッツもしくはペチコートを着用する

振袖を着用するときはナプキンやショーツがズレないように、スパッツもしくはペチコートを着用するのもおすすめです。

着席を繰り返したり、階段で移動したりすることで、ナプキンやショーツがズレてしまう可能性があります。振袖を汚さないために、スパッツやペチコートを履いて漏れを防ぎましょう。

スパッツを選ぶときは、前述したとおり浅履きタイプのものがおすすめです。もしスパッツの締め付けが苦手な場合は、防水機能が備わっているサニタリー用のペチコートを選ぶとよいでしょう。

振袖を着るときは和装用の下着の着用がおすすめ

振袖を着るときにふさわしい下着の選び方はわかっても、振袖用にちょうどよい下着を持っていない人もいるでしょう。振袖の中に着る下着に迷った場合は、和装専用の下着を着用することがおすすめです。

特に、和装用ブラジャーは振袖姿が美しく仕上がるよう、バストをなだらかに整えてくれます。高い補整力で胸を押さえながらも、バストにダメージを与えることはなく、息苦しさを感じることもありません。

また、布やタオルでバストを補正する必要もないため、着付けの際にあまりバストを見られずに済みます。もちろん、襟元や衣紋部分から下着が見えたり、下着のラインが振袖に出たりする心配もありません。

成人式などで振袖を着る人は、美しく振袖を着こなせるよう、和装用のブラジャー・ショーツをあらかじめ購入しておきましょう。

和装用インナーの購入方法

これまでご紹介した和装用インナーの購入方法は、以下の3つです。

  • 振袖を取り扱う呉服店
  • 衣料量販店や百貨店
  • オンラインショップ

それぞれの購入方法について、詳しくご紹介します。

振袖を取り扱う呉服店

和装用のインナーは、振袖や着物などを取り扱う呉服店で購入可能です。呉服店では和装用インナーだけでなく、肌襦袢や裾除けなどの振袖に必要な小物も一度に揃えられます。

また振袖や着物の試着と合わせて、和装用インナーの試着もできる場合があります。自分に合うサイズを購入するなら、呉服店での購入がおすすめです。ただし店舗によって試着できない場合もあるため、事前に試着できるか確認しましょう。

衣料量販店や百貨店

身近に呉服店がない場合は、衣料量販店や百貨店でも和装用インナーを購入できます。和装用のブラジャーやショーツは、下着の取り扱いがある店舗に置いてある場合が多いです。

ただし、店舗によっては和装用インナーの取り扱いがない場合もあります。取り扱いがあるか心配な場合は、事前に問い合わせましょう。

なお、衣料量販店や百貨店の場合は、和装用のインナーを試着できない場合もあります。メーカーによって適正サイズが異なるため、あらかじめ自分のサイズを測ったうえで合うものを購入してください。

オンラインショップ

和装用インナーは、オンラインショップでも購入可能です。呉服店が運営しているオンラインショップもあるため、遠方にお住まいの方や忙しくて店舗に行けない場合はオンラインショップを活用しましょう。

ただしオンラインショップの場合、商品の取り寄せに時間がかかったり、サイズが間違っていた場合に交換できなかったりする可能性があります。振袖を着用する日が決まっている場合は、余裕をもって手配することが大切です。また、サイズ間違いがないように、正しくサイズを測ったうえで購入しましょう。

まとめ

振袖にふさわしいブラジャーは、補正力や固定力が少ない、飾り気がなくシンプルで襟から見えないデザインのものです。ショーツは、下着のラインが浮き出ることなく着脱しやすい浅履きのタイプを選びましょう。

また、季節によって快適に過ごせる和装用インナーの種類が異なります。夏場は通気性を重視した、メッシュや綿素材を使った和装用インナーを選びましょう。冬場は襟が広く空いた半袖もしくは七分袖のインナーがおすすめです。

もし振袖を着用する日に生理になった場合は、長時間対応できる夜用や多い日用の生理用品や吸水性のあるサニタリーショーツを使用し、経血の漏れを防ぎましょう。ナプキンやショーツのズレが気になる場合は、スパッツやペチコートの活用がおすすめです。

振袖を快適に着用できるように、今回ご紹介した下着の選び方や注意点をぜひ参考にしてみてください。

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