誰でもきっと一度は見たことがある、つまみ細工。可愛らしい花飾りは、華やかな振袖にとても良く似合います。いま注目を集めているつまみ細工を、振袖とコーディネートしてご紹介します。
1.つまみ細工って?
七五三や舞妓さんの着物姿で見かける可愛らしい髪飾り、つまみ細工。江戸時代に作られるようになったかんざしで、細かな花細工と鮮やかな色合いが特徴の手工芸品です。
羽二重と呼ばれる正絹を小さな正方形に裁断し、ピンセットで折り紙のように折って(つまんで)花などを作ります。 デザインパターンは、角が丸い「丸つまみ」と角が尖った「剣つまみ」の2種類あり、丸つまみは梅のような花を、剣つまみは菊の花のような花を作ることができます。
振袖を購入する人も、レンタルする人も、まずはお気に入りの振袖を見つけよう♪
花だけでなく花鳥風月のデザインが可能で、髪飾りだけでなく帯留などもあります。東京都では伝統工芸に指定されています。 最近手芸がブームとなっていることやテレビで紹介されたことなどから、専用キットを使って自分で作る人も。かんざしとしてだけでなく、ブローチやピアス、バッグチャームやヘアピンとして愛用する人が増えているようです。振袖を着るのに合わせて、自分で制作してみるのもよいかもしれません。
2.つまみ細工が似合う振袖髪型画像
着物の花柄を再現したような可愛らしさ満点のつまみ細工です。赤とピンクの花が可憐に咲き乱れ、顔に沿う藤下がりの部分がキュートな表情を添えています。
可愛い丸つまみで作られた花と、シャープでクールな剣つまみで作られた花の両方を楽しめるつまみ細工です。インパクトのある真っ赤な花はまあるい形に、淡い黄色の花は鋭い形にして、色と「形のバランスを見事に取っています。肩にある大きな赤い梅の花と呼応して、美しい一体感を出しています。
縁取りの金糸がアンティーク調なつまみ細工です。白ベースに黄色・青の配分がさりげなく、派手目な髪飾りが苦手な方にもつけやすい一品です。
黒地の着物にとても華やかに映える黄色のつまみ細工です。トップにボリュームを出したアップヘアにシックな着物、そしてこのつまみ細工で、大人のエレガンスと可愛らしさの両方を表現しています。
リボンや房のついた可愛らしいつまみ細工です。色もペールカラーでとても明るく、両サイドについているので顔周りをパッと華やかに見せています。ふんわり作ったヘアとともに、あどけなさの残るキュートな着こなしを完成させています。
白×赤のオーソドックスでクラシカルな美しさのあるつまみ細工です。ダークカラーを基調とした着物に、明るさと華やぎを添えています。小花を散らしたデザインも可愛らしく、レトロ調の着こなしによく似合います。
大胆な絵柄をあしらった着物の中の一色を使ったつまみ細工です。黒地に赤紫を効果的に配した着物にシャープなまとめ髪と大人の雰囲気たっぷりですが、可愛らしい髪飾りで少女っぽいあどけなさも残しています。クールさとキュートさがある素敵な着物姿です。
3.使ったあとの保存方法は
つまみ細工は正絹を糊で留めており、とてもデリケートなものです。保管するときは、形が崩れないように専用のケースに入れて保管するのが基本です。髪飾りよりも上下左右が大きい箱を用意し、厚紙や発泡スチロールなどで台を作り、ピンの部分を差して動かないように固定して保管します。もしくは、一般のかんざしのように、木箱に入れて固定します。
布製品であるため、色あせなどの経年劣化はやむをえません。なるべく劣化しないように、日光があたらない湿気の少ない場所に保管します。上手に保管すれば、いつまでも美しい姿を楽しむことができます。
まとめ
長い伝統を持つ伝統工芸品でありながら、つまみ細工には今なお色あせない魅力があります。色や形が豊富で、着物の美しさを引き立ててくれる素晴らしい髪飾りを、ぜひ着こなしに取り入れてみてはいかがでしょうか。