「卒業式の袴におすすめの柄は?」
「自分に似合う袴の選び方を知りたい!」
卒業式のシーンで着用する機会のある袴。袴に描かれている柄がどのような意味をもつのか、気になる方は多いのではないでしょうか。
本記事では、袴に描かれる柄がもつ意味や定番のテイストについて詳しく紹介します。また、袴選びのポイントや着こなし方についても紹介するので、ぜひ参考にしてください。
目次
袴に描かれる柄がもつ意味
袴に描かれることが多い柄は以下の10種類です。
- 矢絣柄(やがすりがら)
- 市松(いちまつ)
- 麻の葉(あさのは)
- 七宝(しっぽう)
- 亀甲(きっこう)
- 桜(らくら)
- 椿(つばき)
- 梅(うめ)
- 牡丹(ぼたん)
- 薔薇(ばら)
それぞれの柄に込められた意味を詳しく解説します。
①矢絣柄(やがすりがら)
矢絣柄は、矢羽根の模様を互い違いに並べた柄です。「邪気払い」「幸せを射る」「真っ直ぐに進み戻らない」などの意味が込められています。大正時代の制服に用いられたことから、袴スタイルの定番として長年に渡って人気です。レトロ・モダンな袴コーデを楽しみたい方にぴったりでしょう。
②市松(いちまつ)
市松は、二色の四角形を網目状に並べた柄です。「繁栄」「永遠」「発展」などの意味が込められています。縁起の良さから袴や振袖などの衣服だけでなく、茶器やインテリアなど幅広く使用されています。四角形の大きさや配色によって、さまざまなテイストのコーデが楽しめる文様です。
③麻の葉(あさのは)
麻の葉は、六角形を連続して並べた柄です。「成長・健康」「厄除け」などの意味が込められています。昔は子どもの成長を願って麻の葉模様を施した産着が親しまれていましたが、現代は袴や振袖などにも用いられるようになりました。和モダンなコーデを楽しみたい方におすすめです。
④七宝(しっぽう)
七宝は、円形を連続して並べた柄です。「縁」「円満」「調和」「つながり」などの意味が込められています。昔は縁起の良い文様として、仏具などに用いられていました。現代は袴や振袖・色打掛などの晴れ着や、建築物の装飾などにも使用されています。伝統的な古典柄の袴を着用したい方におすすめです。
⑤亀甲(きっこう)
亀甲は、正六角形を連続して並べた柄です。「長寿」「繁栄」「魔除け」などの意味が込められています。亀の甲羅をイメージして描かれた文様であることから、昔から現代まで親しまれてきました。亀甲は男女問わず、袴や振袖などの晴れ着に用いられることが多いです。
⑥桜(さくら)
桜は、日本を代表する花として昔から親しまれてきた柄です。「繁栄」「豊かさ」「門出」などの意味が込められています。花言葉は「純潔」「優美」などであり、袴や振袖・色打掛などの晴れ着にもふさわしい柄です。
桜柄はデザインが豊富であり、桜の花びらのみが描かれたデザインや枝垂れ桜が描かれたデザインなどがあります。伝統的な季節感のある袴を着用したい方におすすめです。
⑦椿(つばき)
椿は、平安時代から魔除けの木として親しまれてきた柄です。「繁栄」「魔除け」「明るい未来」などの意味が込められています。花言葉は「誇り」「控えめな優しさ」などであり、縁起の良さから晴れ着に用いられていました。
椿は大正ロマンを象徴する花として、現代でも人気があります。レトロ・モダンな雰囲気のコーデを楽しみたい方におすすめです。
⑧梅(うめ)
梅は、万葉集で多く詠まれた花であり縁起の良い柄として愛されてきた柄です。「忍耐力」「逆境に耐える」「繁栄」などの意味が込められています。花言葉は「忠実」「高潔」「気品」などであり、人生の節目を祝う際にふさわしい柄です。
梅は桜柄と同様にデザインが豊富であり、配色も赤だけでなく白やピンクなどさまざまなデザインを楽しめます。
⑨牡丹(ぼたん)
牡丹は、美しい女性の象徴として使用されてきた柄です。「豪華」「幸福」「不老不死」などの意味が込められています。花言葉は「高貴」「壮麗」などであり、日本では古くから袴や振袖などの晴れ着に用いられてきました。
牡丹は煌びやかで女性らしい品のある雰囲気を演出できるため、袴や振袖の柄として選ばれる方が多いです。クラシカルな女性らしいコーデに仕上げたい方は、牡丹柄を選ばれてみてはいかがでしょうか。
⑩薔薇(ばら)
薔薇は、西洋の花として大正時代から人気のある柄です。赤の薔薇には「愛情」「情熱」、ピンクの薔薇には「上品」「淑やかさ」、青の薔薇には「夢がかなう」など、花びらの色によって込められている意味が異なります。
薔薇は華やかさ・豪華な雰囲気を演出できるため、袴や振袖の柄として選ばれています。大人な女性らしいコーデに仕上げたい方におすすめです。
袴に用いられる定番テイスト
袴に用いられる定番のテイストは主に5つあります。
- 古典
- レトロモダン
- モード
- キュート
- シンプル
古典柄は七宝や亀甲などの伝統的な柄を使ったデザインが多く、知的・上品な雰囲気のコーデに仕上がります。レトロモダンはカラフルな色使いが特徴的で、大正・昭和初期のようなノスタルジーを感じるコーデにしたい方におすすめです。
モードはキリッとしたかっこよさがあり、大人な女性らしい雰囲気を演出できます。一方、キュートは淡い色合いのピンクやイエローなどが配色されたデザインで、女の子らしいコーデに仕上げたい方におすすめです。
最近では、アイボリーやベージュなどのベーシックカラーを用いたシンプルなテイストも人気です。トレンド感のあるコーデにしたい場合は、ぜひシンプルなテイストもチェックしてみてください。
自分に似合う袴を選ぶ方法
自分に似合う袴を選ぶ方法は以下の4つです。
- 自分の好きな柄が描かれている袴を選ぶ
- 自分のなりたい雰囲気に合う袴を選ぶ
- パーソナルカラーで選ぶ
- 体型が綺麗に見える袴を選ぶ
それぞれの選び方を詳しく紹介します。
袴の選び方①自分の好きな柄が描かれている袴を選ぶ
袴の種類が多くて選べないときは、自分が好きな柄が描かれている袴を選ぶのがおすすめです。
先ほど紹介したとおり、袴に描かれた柄ごとにさまざまな意味が込められています。学生卒業という人生の節目を迎えて新たな未来に進むために、縁起が良いとされる柄の袴を身につけると開運をもたらしてくれるでしょう。
なお、今回紹介した柄はほんの一部です。振袖や袴に用いられることのある柄について、以下の記事にもまとめていますので、ぜひ参考にしてください。
袴の選び方②自分のなりたい雰囲気に合う袴を選ぶ
柄や色などで袴のデザインが絞れない場合は、自分がなりたいと思う雰囲気の袴を選びましょう。可愛らしい雰囲気にしたい場合は、淡い色合いで小ぶりの花柄が描かれたキュートな袴がおすすめです。
一方、落ち着いたかっこいい雰囲気のコーデにしたい場合は、ネイビーや緑などの深みのある色合いの袴を選ぶとクール・モードなコーデに仕上がります。
また、卒業式の定番である大正ロマン風コーデを目指すなら、矢絣柄が描かれた袴を選ぶのがおすすめです。薔薇や椿などの花柄も、レトロ・モダンな雰囲気を演出できますよ。
袴の選び方③パーソナルカラーで選ぶ
自分に似合う袴のデザインが分からない場合は、パーソナルカラーで選ぶのもおすすめです。
パーソナルカラーとは、髪や目・肌の色などの自分が持つ色と馴染む色合いのこと。パーソナルカラーに合う色をコーデに取り入れることで、肌のくすみ・シミなどの気になる部分が目立たなくなり、肌が明るく第一印象が良く見えます。
パーソナルカラーは、主に4つのグループ(イエベ春、ブルベ夏、イエベ秋、ブルベ冬)に分けられます。各タイプによって似合う色やメイクの方法、ヘアカラーなどが異なるため、自分がどのタイプなのか把握することが大切です。
以下の記事では、自宅で簡単にできるパーソナルカラー診断の方法を詳しく解説しています。自分のタイプを知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
成人式はパーソナルカラーの振袖でかわいく!自分に似合う色の選び方とは
袴の選び方④体型が綺麗に見える袴を選ぶ
袴をスタイルよく着こなしたい場合は、体型に合わせてデザインを選びましょう。体型に合うデザインの袴を選ぶと、気になる部分をカバーできるためスタイルよく着こなせます。
体型別のおすすめデザインについて以下の表にまとめました。
体型 | 体型が綺麗に見えるデザイン | 控えたほうがいいデザイン |
小柄・華奢な方 | ・小ぶりの柄 ・パステルカラー ・暖色 | ・大ぶりの柄 ・寒色 ・濃く深い色 |
高身長の方 | ・大ぶりの柄 ・濃く深い色 ・パステルカラー | ・小ぶりの柄 |
ぽっちゃりの方 | ・斜めや縦ラインに柄が入っているデザイン ・濃く深い色 | ・小ぶりの柄 ・シンプルなデザイン ・パステルカラー |
小柄・華奢な体型の方は、小ぶりの柄が描かれたパステルカラーの袴がよく似合います。引き締め効果のある寒色・濃い色合いのデザインは、華奢な体型がより目立ってしまうため避けるのが無難です。
高身長な体型の方は、大ぶりの柄で濃く深い色合いの袴がぴったりです。品の良さを演出したい場合は、パステルカラーを取り入れると華やかに着こなせます。
ぽっちゃり体型の方は、ストライプなどの斜め・縦に柄が入っているデザインがおすすめです。また、引き締め効果のあるネイビーや黒などの深い色合いを選ぶと、スタイルを良く見せてくれます。
袴を美しく着こなす3つのコツ
袴を美しく着こなすコツは以下の3つです。
- 袴と着物の組み合わせを決める
- 着物の袖丈に注意する
- 足元のおしゃれを意識する
それぞれのコツを詳しく紹介します。
袴を着こなすコツ①袴と着物の組み合わせを決める
素敵な袴コーデに仕上げるには、袴と着物の配色が重要です。基本的な袴と着物の組み合わせは以下のとおり。
- 同系色で統一感のあるコーデ
- 反対色で個性的なコーデ
袴と着物を同系色にそろえると、統一感のあるコーデに仕上がります。例えば赤の袴を選んだ場合、着物をピンクやオレンジなどの暖色系で揃えると、コーデ全体がまとまり上品な印象に。
一方、袴と着物を反対色にすると、色のメリハリが出ておしゃれで個性的なコーデに仕上がります。赤の袴の場合、着物をグリーンやイエローなどの色合いで合わせると、パッと目を惹くような印象になるでしょう。
袴を着こなすコツ②着物の袖丈に注意する
卒業式で袴を綺麗に着こなすために、着付け後は袖丈に注意しましょう。
袴に合わせる着物は、一般的に二尺袖と呼ばれる小振袖を合わせます。成人式で着用される中振袖よりも袖丈は短いですが、階段を登ったときや着席する際に袖が床についてしまう可能性があります。階段を登るときは必ず袖を上げたり、着席する際は袖を膝にたたんだりして、袖を汚さないように注意しましょう。
また、成人式で購入した振袖を卒業式の袴に合わせる場合は、小振袖よりも注意が必要です。小振袖よりも袖丈が長い分、袖が床についてしまう可能性があります。大切な振袖を汚さないように、取り扱いは十分に注意してくださいね。
袴を着こなすコツ③足元のおしゃれを意識する
足元のおしゃれを意識すると、より素敵に袴を着こなせます。和装の場合は草履を合わせるのが一般的ですが、袴コーデにはブーツを合わせてもOKです。
袴にブーツを合わせると、足長効果でスタイルがよく見えたり、足元の防寒対策ができたりします。また、大正ロマン風のコーデに仕上げたい方にもおすすめです。
以下の記事では、袴にブーツを合わせる際のコーデについて紹介しています。袴を足元からおしゃれにしたい方は、ぜひ参考にしてください。
袴に合わせる靴の種類は?コーデの注意点や手配する方法を解説
まとめ
袴に描かれる柄は、縁起の良い意味が込められています。卒業式の袴を選ぶ際は、自分が好きな柄を取り入れたデザインを選んだり、自分のなりたい雰囲気に合うテイストの袴を選んだりするのがおすすめです。
また、パーソナルカラーや体型に合うデザインを選ぶことで、袴をより素敵に着こなせます。袴選びで悩んでいる方は、今回紹介した選び方を参考にしてみてください。
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